この2018年1月からアニメ化されて好評の「ゆるキャン△」、私も原作コミックスの愛読者の一人でしたので、ハマってしまっています。当然ながら、聖地巡礼に行きたいな、という気持ちが日増しに強くなってきています。
とりあえず、5月ぐらいに車での聖地巡礼を計画しています。キャンプ道具も積んで行き、どこか一ヶ所ででテント泊も楽しんでみたいです。
それとは別に、3月か4月に、電車利用での聖地巡礼をやってみたいなと考えております。ですが、電車利用での巡礼範囲は限られる上、現地へのアクセス、および現地で利用出来る電車やバス等の状況がよく分かりませんでしたので、去る2月28日に、山梨県庁の出先機関である山梨県大阪事務所を訊ねて相談にのってもらい、多数の観光資料類をいただきました。
今回は、それらによって得られた、電車利用での聖地巡礼の場合の基本情報群を、自身の忘備録を兼ねてまとめてみました。内容にズレや間違いがあるかもしれませんが、御指摘いただければ、その都度直してゆきたいと思いますし、実際に行って得られた知見も順次反映させてゆく積りでおります。同好同趣の皆様、どうぞ宜しくお願い致します。
なお、自身は関西在住ですので、巡礼の起点は大阪または京都としており、それに沿っての巡礼基本情報群をまとめる形になります。御了承下さい。
1 電車利用のスタート地点について
「ゆるキャン△」の聖地を鉄道利用で回る場合、主な対象路線はJR東海管轄の身延線になります。静岡県の富士駅と、山梨県の甲府駅とを結ぶ路線です。身延線の詳細はこちら。
したがって、電車利用のスタート地点は、東海道線の富士駅、中央本線の甲府駅のいずれかになります。関西から出かけてゆく場合は新幹線利用が一般的になりますので、東海道寄りになりますが、富士駅へ行くには新富士駅で降りて連絡バスに7分ほど乗るか、1.6キロの距離を徒歩で20分ほど移動する必要があります。
それよりは、静岡駅で降りて、身延線に向かう特急「ふじかわ」に乗り換える方が楽ですし、所要時間も短くて済みます。特急「ふじかわ」は、静岡から富士を経て身延線の全線を走って甲府まで連絡します。「ふじかわ」の停車駅は、静岡および富士、甲府など13駅ですが、そのなかに「ゆるキャン△」の聖地である内船、身延の2駅が含まれます。静岡から身延までの所要時間は約90分、甲府から身延までは約50分です。
したがって、新幹線利用を前提とした場合のスタート地点は静岡駅となります。静岡駅で特急「ふじかわ」に乗り換えて聖地エリアに進み、内船駅で降りて巡礼を始めるのが、一般的な流れになるでしょう。
特急「ふじかわ」の乗車案内情報はこちら。
2 聖地エリアでの利用駅について
身延線沿いに所在する「ゆるキャン△」の聖地を概観しますと、大部分は身延町に含まれており、あとは南隣の南部町に分布します。南部町は、各務原なでしこの自宅があり、内船駅からの通学シーンが知られます。それ以外の劇中シーンは、ほとんど身延町内で展開しています。志摩リンがソロキャンプをやっていた浩庵キャンプ場、本栖高校のモデルとなった下部小中学校跡、大垣千明や犬山あおいがバイトしている店舗、の全てが身延町内にあります。
身延線における聖地エリアの駅については、アニメ第8話に波高島駅が登場していますが、それ以外の聖地最寄りの駅は内船、身延、甲斐常葉の3駅となります。このうち、内船と身延は特急「ふじかわ」の停車駅です。
まとめますと、聖地エリアでの利用駅は、南から挙げますと内船、身延、波高島、甲斐常葉の4駅となります。普通列車で移動した場合、内船から甲斐常葉までは距離約20キロ、所要時間は約50分です。このうち、駅に聖地スポットが近接して徒歩での巡礼が可能なのは、内船、身延、甲斐常葉の3駅ですので、基本的にはこの3駅を介しての巡礼コースにまとまるでしょう。
3 駅から行ける聖地スポットについて
内船駅から行ける聖地スポットは、内船駅舎、駅前通り、南部橋の3ヶ所です。内船駅はキービジュアル(各務原なでしこ)の舞台にも選ばれています。
身延駅から行ける聖地スポットは、身延駅舎、しょうにん通り、身延まんじゅうの栄昇堂、川沿いのベンチ、身延橋橋梁下富士川河畔、の5ヶ所です。このうち、身延橋橋梁下富士川河畔はキービジュアル(斉藤恵那)の舞台にも選ばれています。
甲斐常葉駅から行ける聖地スポットは、本栖高校のモデルとなった下部小中学校跡、各務原なでしこがグーグルマップの写真にうつった駅前三叉路、の2ヶ所です。
以上の計10ヶ所が、駅から歩いて行ける聖地スポットの全てです。あとはみんな離れていますから、行きたい場合は身延町の町営バスまたはタクシーを利用するしかありません。身延町の町営バスの案内情報はこちら。
身延町の町営バスは一日に4便しかありませんが、8時51分に波高島駅を出る2便目に乗れば、8時57分に「飯富ふれあいセンター」バス停に着き、近くの大垣千明や犬山あおいがバイトしている店舗のモデル店舗(セルバみのぶ店など)へ行く事が可能です。この場合、帰りのバスは「飯富ふれあいセンター」を9時33分に出て波高島駅に9時39分に寄る便しかありませんから、後はタクシーを利用するしかありません。バスの運賃は、一回200円です。
4 夜行バスの利用について
関西から山梨県方面に向かう夜行バスは、静岡方面と甲府方面の2コースがありますが、いずれも近鉄バスが運行しています。
静岡方面の路線は「フジヤマライナー」で、大阪および京都と静岡、富士宮、富士山駅とを結びます。詳細はこちら。この便は富士駅に6時38分に着きますので、身延線に乗り換えることが出来ます。6時51分に甲府行きの普通列車が出ますので、それに乗れば、7時51分に内船に着きます。8時5分に身延、8時23分に甲斐常葉に着きます。
甲府方面の路線は「クリスタルライナー」で、大阪および京都と韮崎、甲府とを結びます。詳細はこちら。この便は6時52分に甲府駅に着きますので、7時16分発の富士行きの普通列車に乗れます。この流れでいくと、甲斐常葉に8時25分、身延に8時42分、内船に9時21分に着きます。
まとめますと、大阪および京都から夜行バスを利用して身延線に乗り換える場合は、甲府まわりのコースの方がやや早く聖地エリアに着くことが分かります。料金はあまり変わりませんので、どちらを選ぶかはお好みで良いでしょう。
5 中央本線利用での聖地巡礼について
身延線とは別に、中央本線沿いにも聖地スポットが点在します。鉄道利用で行ける場所としては、山梨市駅からの笛吹川フルーツ公園やほったらかし温泉など、上諏訪駅からの片倉館や高島城など、が挙げられます。
前者へは劇中でも「野クル」の三人が電車で山梨市駅まで行って徒歩で移動しています。距離がありますので、山梨市駅から市営バス(200円)を利用するか、駅の北向かいの「街の駅やまなし」でレンタサイクルを利用する、という手もあります。市営バスの発車時刻は午前中は10時30分だけです。午後は13時40分と16時45分です。バスの所要時間は約10分です。笛吹川フルーツ公園から山梨市駅へのバスの時刻は、10時40分、13時50分、17時です。
レンタサイクルは普通車なら100円、電動アシスト車なら510円です。笛吹川フルーツ公園までは長い登り坂が続きますので、電動アシスト車がおすすめです。30分ぐらいで行けるそうです。
また、ほったらかし温泉へは笛吹川フルーツ公園から約1キロ歩きます。バスはありませんので、徒歩以外の選択肢はレンタサイクルかタクシーになります。
笛吹川フルーツ公園の公式サイトはこちら。ほったらかし温泉の公式サイトはこちら。
後者の片倉館は、志摩リンが高ボッチ高原でのソロキャンプの帰りに立ち寄り、温泉でまったりした場所ですが、建物自体が国の重要文化財で観光の名所でもあります。上諏訪駅から歩いて8分ほどです。
さらに、志摩リンが立ち寄った高島城へは、上諏訪駅から歩いて15分ほどです。
片倉館の公式サイトはこちら。高島城の公式サイトはこちら。
以上の諸情報をふまえて、私なりに巡礼案をたててみました。京都から新幹線利用、という前提でのコース案です。
京都駅6時23分発のひかり504号→静岡8時10分着、8時17分発の特急「ふじかわ」に乗り換え→内船9時25分着。内船の聖地巡り。内船で10時17分発に乗り、身延に10時31分着。身延の聖地巡りと饅頭、早めの昼食はほうとうを食べる。身延で11時50分発に乗り、甲斐常葉に12時7分着。本栖高校のモデルとなった下部小中学校跡を見る。
これだけならば、13時台に巡礼完了となるでしょうから、日帰りでも行けるでしょう。身延駅まで引き返して特急「ふじかわ」に乗り、静岡へ戻って新幹線に乗れば、3時間ほどで京都に帰れます。
身延線は列車の本数が限られますので、どうしてもハードスケジュールになりがちです。もう少し余裕のある行程も組めそうですが、列車の時刻待ちが増えそうです。
それ以外に観光を楽しむとすれば、例えば甲斐常葉から下部温泉に行って温泉を楽しむとか、身延から身延山久遠寺にお参りするとか、または甲府まで移動して観光するとか、色々考えられると思います。
とりあえず、出来れば3月か4月に、一泊二日ぐらいで取材を兼ねて行ってみようかと思案しています。行くかどうかは天候次第ですが、行く場合は上述のコースを一日目にたどり、その夜は甲府に泊まります。二日目はまだどうするか考えていませんが、帰路は中央本線の特急しなの号で名古屋まで行き、新幹線に乗り換えて帰る、といったコースを漠然とイメージしていますので、上諏訪の聖地スポットを訪ねるのも良さそうです。
なお、当記事は、中間まとめに過ぎませんので、今後の巡礼で得た知見があれば、後日に続編をまとめて情報の精度も上げてゆきたいと思います。